自然の中に身をゆだねて
小川のせせらぎの音、梢を渡る風の音、小鳥のさえずり
波の音、虫の音など
(聴覚の安らぎ)
青葉、木漏れ日、白波の立つ海岸、紅葉、雪景色など
(視覚の安らぎ)
木や花の香り
(味覚での安らぎ)
を感じた事がありますよね。
夏に向けて扇風機の出番も多くなってきました。
最近の扇風機はほとんどランダムの風が吹くようになっています。
その方が自然の風の安らぎを感じられて、私たちにとって快適だからです。
この安らぎを与えてくれるのが自然の中に存在するゆらぎです。
ゆらぎとは、特定のパターンが忠実に繰り返されるのではなく
繰り返されるパターンが時間的に変化するような現象を指す言葉です。
質や量が、一定ではなく、時間の経過とともに大きくなったり
小さくなったり、あるいは、強くなったり弱くなったりすることを言います。
心地よく感じる自然界のリズムは、ばらばらなようで
周期や振幅には共通した法則があります。
一見すると気まぐれのようですが、そこには数学的に定式化できるリズムがあります。
それが「1/fゆらぎ」です。
1/fゆらぎ (エフぶんのいちゆらぎ) とは、パワー(スペクトル密度)が周波数(frequency=f)に反比例するゆらぎのこと。
ただしfは0より大きい、有限な範囲をとるものとする。
ちょっと私には理解が難しいのですが、ゆらぎが心地良いのは分かります。
1/fゆらぎは、自然界そこかしこに見つけることができるどころか
人間を含めた生命のリズムであり自然界の基本原則でもあるとのことです。
ロシアでは、1/fゆらぎの中においた細胞が癌への耐性が高まった
という実験室レベルでの研究レポートも出ているとのことです。
自然光の下で撮影すると活き活きと写るのも自然光(太陽光)の
1/fゆらぎの中にいるときが人が一番活き活きして見えるということなのかもしれません。
人に「1/fゆらぎ」のリズムを与えると、心地よさを感じ脳がリラックスしている状態のα波を出すと言われています。
音楽では、モーツアルトの曲は、「1/fのゆらぎ」の特性を備えていると言われています。
実際にモーツアルトの曲を聴いて治療する本も出ています。
人間は、目覚めているときは五感の働きで意識は緊張しているβ波の状態にあるのですが
心身共にリラックスした状態になると脳波はβ波からα波へ変わっていくそうです。
α波が出ると、リラックス状態で頭が自然に活動し、問題解決に役立つ直感力やひらめきが出たり
ストレスを解消したり、美容と健康にもいいと言われています。
脳波がα波になるとさらにβ-エンドルフィンが脳内に分泌されていきます。
エンドルフィンとは、視床下部から出るホルモンで、簡単な構造をもったアミノ酸系の一種です。
モルヒネの30倍の鎮痛作用があり、幸せな時、気持ちのいい時、陶酔した時に出ることが特徴です。
また、エンドルフィンが免疫を左右することや創造性と深く関係していること
エンドルフィンを出している人はボケないこと、音楽を聴いた方が長生きできることが科学的に解明されています。
新緑の季節、外に出かけて自然界のゆらぎを感じながら
体と心をリフレッシュしてみませんか。