おなかはすきやよ

何の呪い?と思った同級生も多いと思います。
ヒントは食事と関係のある言葉です。

お……オリゴ糖 (豆類、玉ねぎ、ネギ、ごぼう、アスパラガス、バナナ)
な ……納豆 大豆食品
か ……海藻
は ……発酵食品 (納豆、キムチ、味噌、醤油、ヨーグルト)
す ……お酢
き ……キノコ
や ……野菜
よ ……ヨーグルト

これは腸内細菌が喜ぶ食べ物の頭文字をまとめたものです。
私が考えたものではありません。

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東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生の本から頂きました。
「世界一受けたい授業」にも出られていますね。
専門は寄生虫学、熱帯病学、感染免疫学です。

以前、腸内フローラーのトピックを立てたことがあったと思います。

野菜しか食べてないのに、何十年も普通に生活している主婦の話、覚えてますか?

ところで私達の毎日の「お通じ」ですが、腸によって消化された食べ物のカスが出てきたものと思っていませんか?

一般的には、食べ物は食後30時間から120時間で便になって排泄されると言われています。
その流れは次のようになります。

⚫︎ 口
食物を咀嚼し、飲み込みやすい状態にします。唾液と混じることで糖質を消化・分解します。

⚫︎ 食道
咀嚼された食物は食道を通って胃へ。食べてから胃まで、液体は1~6秒、固形物は30~60秒で到達します。

⚫︎ 胃(滞在時間:約4時間)
胃液で、タンパク質・脂質を消化・吸収します。
胃の中で約4時間、かゆ状になった食物は腸へ送られます。

⚫︎ 小腸(十二指腸・空腸・回腸)(滞在時間:7~9時間)

「十二指腸」胆汁や膵液で、糖質・タンパク質・脂質などを消化・分解します。
胆汁と混じることで黄色い便の色となります。
「空腸・回腸」腸液で、糖質やタンパク質、水分などを消化・吸収します。

⚫︎ 大腸(結腸・直腸)(滞在時間:25~30時間)

「結腸」ぜん動運動・分節運動・振り子運動で送られてきた内容物の1/4程度まで、さらに水分を吸収します。 
(水分吸収がうまくいかないと下痢になる)。
栄養分のなくなった食物のカスは、古くなった腸の粘膜や腸内細菌の残骸と混ざり、便になります。

「直腸」腸の最後部である直腸内の内圧が高まり、排便反射が起きます。

トイレ以外の場所では脳から「出すな」の指令が出ます。
腹圧がかからず、肛門括約筋が締まり排便されません。

⚫︎ 肛門を経て排便
トイレに行って排便できる状態になると、脳から「出せ」の指令が出るます。
腹圧がかかり、肛門括約筋が緩みます。肛門を通って排便されます。

排便の回数は個人差がありますが、多い方で1日3回、便秘気味の方なら2~3日に1回、1週間に1回のペースの方もいます。

1週間は長いですね。これでは快便は望めません。
快便とは、読んで字のごとく「便が気持ち良く出る」ことです。

バナナ2本分程度の便が、スルッと出るのが理想的と言われています。
色や形、重さなど、他の項目においても下記を参考にしてチェックしてみましょう。

* 色 黄色から茶褐色で、濃すぎず薄すぎない。
* 形 バナナ状(2本分程度)、かたすぎず、ゆるすぎない。
* 状態 適度な水分と細かい粒子で、便器にこびりつかない。
* 密度 水に浮く程度で、水の中でも形を保っている。
* 重さ 1回250g程度。
* におい あまり臭わない。臭くない。

健康な人の便は、80%が水分で、残る20%のうち3分の1が食べカス、3分の1が生きた腸内細菌
3分の1がはがれた腸粘膜です。わずか1g(乾燥ベース)の便に、約1兆個の腸内細菌が含まれているとの事です。

このように食べ物カスとして排出される便には大量の腸内細菌が含まれています。
腸内細菌のバランスが悪かったり、量が少ないと理想的な便になりません。

便秘の人は長い時間腐敗物が体内に滞留して、健康の妨げになってしまいます。
「大便」大きな便りと書くように、健康を知らせるバロメーターなのです。
腸内環境学が専門で「うんち博士」の名で知られる辨野(べんの)さんは
善玉菌であるヨーグルトは腸内環境の改善のサポートはするが、大切なのは運動と野菜類を多く取る食事と言っています。
適度な運動習慣は快便につながります。「運動 50% 野菜類 40% ヨーグルト 10%が腸内を健康に保つ比率」とのこと。

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暑い夏ですが、運動と食生活で腸内環境を良くしていきましょう。