脈拍数で寿命がわかる?

今日は人生100年時代の話に関連して、寿命に関して見ていきたいと思います。
「ためしてガッテン」を見ましたか?

基本的に動物の寿命というのは体の大きさ比例します。

ゾウの寿命はアジアゾウで80年、アフリカゾウで70年ほどと言われています。
こう聞くとあまり長くないように感じるかもしれませんが、人間以外の陸生哺乳類の中ではこれが最長寿命です。
ハツカネズミの平均寿命が4ヶ月ということを考えるとかなり長いです。

しかし脈拍数はゾウが約30回に対してハツカネズミは約600~700回。

心臓が1回ドキンと打つ時間を心周期と呼びます。

実は哺乳類の場合、いろんな動物の寿命を心周期で割ってみると、15億という数字が出ます。
つまり、哺乳類の心臓は一生の間に15億回打つという計算になるわけです。
ハツカネズミの寿命は4ヶ月ですし、インドゾウは70年近くは生きますから、ゾウはネズミよりずっと長生きなのですが
脈拍数を時間の単位として考えるなら、ゾウもネズミもまったく同じ長さだけ生きて死ぬことになるわけですね。

15億回という脈拍数からいうと、計算上人間の寿命は約30年です。
最近は「人生100年時代」て言われているので計算よりも遥かに長生き出来る時代になっています。

しかし戦前までは「人生50年」と言われていたので、戦後のこの50年間で急速に伸びたとも言えます。
医療の発達や栄養の改善が大きいですね。
脳卒中多発地域であった岩手県花巻市・大迫町では,住民の健康向上の為
血圧と脈拍数を自分で測定することを30年前に開始しました。
家庭血圧計を用いた世界初の追跡研究でした。
大迫町の住民のみなさんが長年測定を続けたおかげで、脈拍を測ることは突然死リスクを予測する目安となることがわかってきました。
安静時脈拍数値は、肉体的・精神的ストレスを敏感に反映します。
そのため、毎日測っていれば、数値の変化によって過労、睡眠不足、飲みすぎなどの生活習慣の悪影響や
自分でも自覚していないストレスについて、早めに気づくことができます。
脈拍数はまさしく健康状態のバロメーターなんです!

朝の目覚めの時の脈拍数を測って見てください。
脈拍数はアドレナリンというホルモンの数値で決まります。
アドレナリンは緊張している時や興奮している時に出るホルモンです。
アドレナリンが常に出ていると緊張してリラックスできないので脈拍数が高くなるのです。

60回を1とすると70回を超えると心筋梗塞や脳卒中のリスクが2.5倍に高まります。

朝の目覚めの時の脈拍数が70回を超えている同級生は注意が必要です。

運動不足、肥満、栄養不良、喫煙、ストレス、大気汚染、睡眠不足

何か該当する項目はありませんか?

これらの項目は細胞を傷つけて炎症を引き起こします。
特にストレスは常にアドレナリンが出るので脈拍数の増大に繋がります。
脈拍数が高いと血管を痛めるリスクが高くなります。そして心臓から炎症物質が放出されると言われています。
健康的な長寿者に共通しているのは、上記の炎症レベルが低いということです。

炎症レベルを低く抑える方法として以下の項目が鍵です。

① 自然
② 発酵食品
③ ウォーキング
④ 昼寝

① 自然

定期的に森や高原に出かける人はコレステロール値が低く、糖尿病にもかかりにくい上に夜もぐっすり眠れ、炎症レベルが低かったのです。
人類は数十万世代にわたって豊かな自然の中で生活していたので、本能的に大自然を見るとストレスが減るのです。
家で自然の写真を見るだけでもストレスが和らいでいきます。近くの公園で15分でものんびりするだけでも効果的です。

② 発酵食品

発酵食品はお腹の調子を整えてくれるだけでなく、メンタル面や炎症を抑える効果もあるんです。
それは腸が人体の中でも最大の免疫器官だからです。

③ ウォーキング

これは何度も取り上げていますね。

④ 昼寝

これは最近問題になっている睡眠負債を解消する為です。
睡眠負債とは、睡眠不足が借金のように積み重なってあらゆる不調を引き起こす状態のことをさします。 
日本は睡眠負債大国と呼ばれています。

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写真を見てください。日本は主要21カ国中、韓国に続いて睡眠時間が少ない国です。

事実、平成29年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の平均睡眠時間は6時間未満がなんと約4割。
同調査で「睡眠で休養が十分にとれていない」と答える方もここ数年で右肩上がりに増えています。
一度期に7~8時間眠れない同級生は昼寝で不足分を解消してください。

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脈拍数を毎日記録しておくと、体調の変化がわかりますので病気の予防になりますよ。
昨年は暮れに忘年会でお酒を沢山飲んだ翌日の朝に脈拍数が69回迄上がった日が2日有りました。
ちなみに写真は睡眠中にApple Watchで計測した私の脈拍数の一覧です。
今年になって60回を超えたのは1日だけなので、低い数値で安定していると思います。

ストレスの無い生活のおかげかもしれません。



※ 安静時脈拍を測るポイント

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薬局などで販売されている血圧計を使うのがベターです。
もし手元になければ手首や頸部などで脈をとっても構いませんが、医療関係者でない一般の方が正確に測るのは難しいため
安定したデータを取る上でも血圧計を使う方法をおすすめいたします。
4000~5000円くらいで購入できます。

* 朝起きてから1時間以内に
* 測定前に朝食はとらない
* トイレは我慢しない
* リラックスして座った状態を2~3分続けてから
* 姿勢を正しくし、腕と心臓が同じ高さになるように