赤ん坊の目は大きくてキラキラしていますね。
それに対して老人の目はまぶたが垂れて、小さくなって輝きも無くなっています。
同級生の皆さん、特に女性は毎日鏡で顔を見ているので感じるところがあるのではないですか。
その輝きを生んでいるヒミツが
まぶたの縁に隠されているのを、ご存知ですか?
まぶたを特殊な機材で、ぎゅっとつまむと縁からじんわりと、透明な液体が出てきます。
この液体の正体、実は油なんです
この油は、写真のように、まぶたの縁にあるマイボーム腺という器官からまばたきのたびに分泌されます。
油の出口は上下で合わせて50個ほど。
目の表面には涙が覆っています。このマイボーム腺がつまって油が分泌されなくなると、涙が蒸発し易くなり、ドライアイになります。
涙の蒸発を防ぐこの油が「目の輝き」を決める重要な要素なのです。
水たまりや海でオイルが、膜のように浮いていることがあります。
そのときに光の当たり具合によって、少し虹色にキラキラすることがあると思いますが
あれが目の表面で起きていることと同じ現象なのです。
最近の女子校生のプリクラ写真。これでもかと黒目を盛った写真がSNSにアップされています。
いかにも合成写真かと思うくらい別人なってしまっていますね。
まるでアニメのようです。
たしかに黒目の大きさで印象が劇的に変わります。
しかし黒目のサイズは、直径でいうと11ミリから12ミリで、年齢・男女・体格の差に関係なく、ほとんどの方で同じサイズになんです。
赤ん坊はその大きさのわりに顔の輪郭が小さいので、目が大きく見えるのです。
黒目のサイズはみな同じなのに、
なぜ、目の大きさの印象は人によって違うのでしょうか?
答えはまぶたの開き具合によるのです。
まぶたが開いている人は、黒目が見えている範囲が広くなるので、目が大きく見えます。
つまり目の大きさの印象を変えていたのは「上まぶた」だったんです!
写真のように、上まぶたの内側にある瞼板(けんばん)という板状の組織を引き上げるのは細いロープ状の眼瞼挙筋(がんけんきょきん)という筋肉。
この筋肉が、まぶたを引き上げるまさに命綱なんです。
ロープをぐいぐい引っ張っていくと、瞼板が吊り上ってまぶたが開きます。
まぶたをこすったり、グイグイ押すことは、そのロープをいじめたり、摩耗させることなんです。
まぶたは、ダメージにならないよう、こすったり、もんだり、グッとつかんだりすることは避けたほうがいいのです。
この筋肉自体は、かなり繊細な組織で、こすったり、汗かいてがっと拭いたりとか
そういったことで傷ついてしまうと、ちょっとずつほころんできます。
そうすると、引っ張ってるけど、たわんで動かないなど、まぶたを開けられる量がどんどん減ってしまいます。
このまぶたが開かなくなった状態を、「眼瞼下垂」(がんけんかすい)といいます。
眼瞼下垂は、まぶたを引っ張り上げる筋肉などが傷ついて外れたり、
衰えたりすることが原因で起こり、視野が狭くなるなどの症状があります。
では、この筋肉はどう鍛えればいいのでしょうか?
眼瞼挙筋が衰えてまぶたが上がらなくなると、額や眉毛の筋肉で開けようします。
まぶたを開く時の額のシワに注意してみてください。横ジワが深い人は額の筋肉に力が入っている証拠です。
先ずはおでこと眉毛を手のひらでしっかり押さえてください。
そしてゆっくりと大きくまばたきを繰り返します。回数は20回を1セット。
まぶたの力だけで、目を開け、まぶたの筋肉をトレーニングすることによって眼瞼下垂を予防できます。
いつまでも目がぱっちりした若々しい顔を保ってください!
最後に目の血行を良くして、眼瞼挙筋やマイボーム線の働きを良くするために、蒸しタオルで目を温める事をお勧めします。
しかし蒸しタオルは、5分程で冷えてしまうので、市販のホットアイマスクを使っても良いですね。
電子レンジで温めて繰り返し使える 「あずきのチカラ」を使いましたが、気持ち良いですよ。