今から10年近く前だと思いますが、相手が打ったテニスボールに対応しようとダッシュしてひざを曲げた瞬間に激痛が走りました。
自分の体重が直接左ひざに直撃したのです。
その夜ひざ周りが大きく腫れて翌日は歩けなくなりました。
会社を休み、自動車で整形外科に行って、レントゲン撮影してもらいました。
診断は変形性ひざ関節症でした。
右に比べて左のひざ軟骨がすり減って薄くなっていて、骨と骨が接触寸前でした。
その日はヒアルロン酸をひざに注射して帰りました。
それから私のひざ痛との付き合いが始まりました。
全盛期を迎えていたマラソンは走れなくなり、テニスも暫くは出来ませんでした。
同級生の皆さんは、階段の上り下りや、長時間歩いたときなどひざに不快感や痛みを感じることはないですか?
自分の足で歩けなくなると、介護が必要になるだけでなく、積極的に外に出て人と関わろうという気力も失われて
どんどん心と体が弱っていきます。認知症のリスクも高まります。
ひざに痛みをかかえる中高年のうち、変形性ひざ関節症にかかっている人は、東京大学の調査によると2,530万人
そのうち女性は1,670万人と多くなっています。
ひざは常に体重を支えており、体の中でも特に負担が大きい部分です。
歩くときには体重の2~3倍、階段の上り下り、屈伸などではさらにその数倍の負荷がかかります。
体重が増えたり、重い荷物を持ったりすると、ひざへの負担はさらに増します。
ひざは大腿骨(太ももの骨)とけい骨(すねの骨)をつなぐ部分。
硬い骨同士が直接ぶつからないように、骨の両端は軟骨で包まれています。
軟骨は3ミリメートルほどの厚さでクッションのように弾力がありつるつるとした組織で、衝撃を吸収、分散する役目を果たしています。
しかし年齢とともに「軟骨がすり減って薄くなったり、表面がザラザラになったりする」これが変形性ひざ関節症の始まりです。
すり減った軟骨の破片が周りの組織をチクチクと刺激したり、骨が直接ぶつかったりして炎症を起こし、痛みや腫れの原因になっているのです。
この症状を訴えて治療を受けるのは女性が多いと言います。
男性に比べて筋肉が弱いこと、女性ホルモンとの関連などが指摘されているものの、直接の理由はまだ解明されていません。
変形性ひざ関節症以外に、実はもう一つ忘れてはならない原因がありました。
それは、ひざ関節の周りを袋のように覆う「関節包」。
この関節包や周囲の軟部組織には痛みを感じる神経がたくさんあり、これらが硬くなることによって
ちょっとした刺激で痛みを感じやすくなったり、曲げ伸ばしがしづらくなったりするのです。
私は変形性ひざ関節症の診断を受けてから、痛くて何年もひざを大きく動かさない生活を過ごしてきました。
それが結果的に症状を悪化させていたのでした。
関節包が硬くなったため、長く椅子に座っていると、立ち上がる瞬間に激痛が走るのです。
正座も出来なくなりました。
でも皆さん諦めるのは早いですよ!
これから、お金をかけないで出来る対策を紹介します。
先ずは関節包が硬いかどうかを簡単に チェックする方法をご紹介します。
仰向けになって足首を持ち、お尻まで引き寄せてみてください。
このとき「かかとがお尻につかない」場合は、関節包が硬くなっている可能性があります。
◎ ひざ痛改善の対策
① 体重を減らす
何それと思われるかもしれませんが、膝に負担をかける体重が1キロでも減れば
歩いたり走ったりする時の衝撃が改善されます。走ると膝にかかる負担は3倍になるからです。
10キロ痩せれば30キロも負担が軽減しますよ!
② 大腿四頭筋とハムストリングなどの下半身の筋肉をつける
膝の周りを自分の筋肉でコルセット代わりにするのです。
筋肉が膝にかかる負担を止めてくれるので痛みが減ります。
また膝の痛みや、太ももの大腿四頭筋かの信号が同じ神経の経路を通って脳に伝わるので
筋肉を鍛えるとその信号が膝の痛みの信号と中和されて、痛みが軽減されるそうです。
※ お風呂の浴槽に入って足を伸ばして力を入れて浴槽の壁を押す。5秒経ったら緩めて再度伸ばして押す。
それを20回くらい繰り返す。
※ 椅子に座った状態から片方の足を上げて、ひざを10秒間伸ばし、その後2秒かけて下ろす。
左右5回ずつ繰り返す。これを毎日行う。
③ ひざ関節包のストレッチ
ひざ関節包が硬くなると先程の書いたように、関節包や周囲の軟部組織には痛みを感じる
神経がたくさんあるので痛みを感じやすくなります。
※ 足をまっすぐ伸ばしてから足の力を抜き、 膝蓋骨(お皿)が水平方向に動くことを 確認します。
※ お皿の縁に両手の親指を重ね、押す(上下左右、斜めなど8つの方向へ順番に)
必ずお皿を直接押すように力をいれます。押す時間は1か所につき5秒。
お金を払っても改善したいという同級生はジムに行って
レッグエクステンションとレッグカールという器具を使って鍛えるようにしてください。
大腿四頭筋とハムストリングが鍛えられます。
私はこのトレーニングによる筋肉痛により、膝からの痛み信号が中和されて劇的に痛みが無くなりました。
④ コラーゲンパウダーを取る
ひざの骨の軟骨はコラーゲンで出来ています。
コラーゲンは人間の肌、骨、軟骨などに存在し、体重65kgなら体の中に4kgも含まれています。
コラーゲンは、肉や魚の骨・皮などに豊富に含まれていますが、毎日とるのは難しいうえ、消化吸収がよくないのが難点です。
その問題を解消するのが、コラーゲンを細かく分解した「コラーゲンペプチド」。
コラーゲンペプチドは分子が小さいため、冷たい水によく溶け、体の吸収性も高いのでお勧めです。