前回のトピックで夫源病による弊害を取り上げました。
それだけでなく、老人の人口増加に伴って、今キレる老人が増えているそうです。
日本民営鉄道協会が大手私鉄16社、全国のJR6社、地方公共交通12社の鉄道係員に対する暴力行為の件数・発生状況をまとめた調査結果によると、
17年度に起きた計656件の暴力行為のうち、60代以上の加害者が占める割合が23.3%と、もっとも高いという事です。
少子高齢化が進む日本では、17年10月時点で65歳以上の人口は3515万人となり、総人口に占める割合も27.7%と、年々上がり続けています。
人口の割合から言ったら比率としては高くないのですが、老人の人口はこれからも増加するので、暴力事件はどんどん増えると思われます。
何故老人はキレるのでしょうか?
怒りの感情は脳の大脳辺縁系というところでつくられ、その怒りを抑制する役目を果たすのが前頭葉になります。
前頭葉は、年齢とともに機能が低下するので、普通なら我慢できるようなことでも高齢者は感情を抑え切れず、つい言動に出てしまいやすいといえるそうです。
前頭葉は、脳の前方の額の裏側に位置し、脳に色々な命令を出す司令塔的な存在で、考えたりひらめいたりする部分なので「脳の中の脳」と言われています。
以前、所さんの目がテン!の番組で、日本テレビの周りにいる色々な人の脳年齢を測定した実験がありました。
結果は、実年齢よりも脳年齢の方が若くなったのは、番組プロデューサー、お笑いタレント、日本テレビのカフェの店長。
一方、実年齢より老けて出たのは、CGデザイナー、編集マン、事務の方という結果が出ました。
実は、この結果から、脳年齢が若く出た人にはある共通点があることがわかったのです。
それは、日頃からいろんな人と話しているということ。
コンピューターを相手に、黙々と仕事をしている人は総じて脳年齢は高めになったのです。
実は会話というのは、脳の前頭葉という部分を頻繁に使っています。
前頭葉は新しいことをすると活発に動き、慣れてしまったことではあまり働かないということがわかりました。
これは、脳の各部分が過去に体験したことを記憶しているから、あまり前頭葉が働かなくてすむからです。
しかし、逆に新しいことに挑戦しないと、前頭葉は命令を出さなくなり、働きがにぶくなってしまいます。
すると、いざというときに前頭葉の指令が脳の各部分まで届かなくなり、記憶を引き出すことができなくなってしまうのです。
これが、記憶力が衰えてしまう理由なのだそうです。
お笑い芸人が最近モテるのも前頭葉を鍛えた、巧みな会話力によるものと思われます。
それではどうしたら前頭葉を鍛えたら良いのでしょう。
良い方法があります。
1日10分、新聞を音読することです。
文章を声に出して読むと、前頭葉前が活発にはたらくことがわかりました。
テレビを見たり、コンピューターゲームをしたりすると、いろいろな情報が入ってくるので、脳が刺激されて活発に働くように思います。
しかし実際には、脳のごく一部だけを使っていて、前頭葉はあまり使っていないことがわかりました。
それに対し、音読しているときは、前頭葉を始め、脳のいろいろな場所が活発に働いている事がわかったのです。
興味のある記事を見つけて、声に出して読んでみましょう。
小学校の頃は音読しか出来なかったです。