チンパンジークイズ

何それと思った同級生もいるんじゃないでしょうか。
平成の終わりに、そんなクイズが確かあったよねと思った同級生もいるかもしれません。

先ずはリンクをクリックして、12問3択の質問に答えてみてください。
はたしてチンパンジーに勝てる同級生はどのくらいいるでしょうか?

チンパンジークイズのリンク

チンパンジーに負けた同級生の皆さん安心してください。
世界で実施された正解率は30%以下なんです。専門家、学歴が高い人、社会的な地位がある人ほど低いのです。
この質問は2019年1月に日本語版が発売され、すでに40万部を突破している書籍『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』の中で著者が出した質問です。

読まれた方も多いと思います。決して本を勧めているわけではありませんが。

私たちはどうしてこうした思い込みをしてしまうのか?
「人間が持つ10の本能」を少し見ていきたいなと思ったからです。

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実は最近テレビ番組のクイズで、60歳以上の夫妻で貯蓄額が2000万を超えている比率は20%、30%、40%以上の3択の回答から選べという質問がありました。
私と家内は20%くらいじゃないの思ったのですが、実は40%以上だったのです。
実際に総務省の2017年の家計調査では、写真のようなグラフが掲載されていました。
これは最近読んだ「FACTFULNESS」の思い込みの結果と気づきました。
今回の参議院選挙で野党は2000万問題を煽っていました。
テレビでも盛んに放送していたので、頭の中に2000万も貯蓄出来ている人は少数だと思い込みしていたのです。

同級生の皆さんは
世界には戦争や災害が絶えず、その程度はどんどん悪化している。また格差は広がり、貧困に苦しむ人の数は増え続けていると思っていませんか。
今世界は、ある面どんどんよくなっています。ウソだと思うかもしれないが本当です。
実際に世界の人口のうち、極度の貧困状態にある人の割合は、過去20年で半分になっています。
そして、自然災害で毎年亡くなる人の数は、過去100年で半分以下にもなったのです。

しかし私達は毎日のニュースでは、そんな良いニュースを見ることはあまりありません。
どちらかと言えば暗く、ショッキングな目立つニュースに目を奪われがちです。
マスコミもその方が記事が読まれるし、視聴率も上がります。
大きな数字を上げられて、数字の裏を見ないでニュースを見ていると錯覚してしまいます。
例えばその数字はいつの時点なのか
過去に比べてどういう推移をしているのか

ちょっと大袈裟ですが、警察のように裏をとる事も必要です。実際ネットで少し確認すれば直ぐに答えが見つかると思います。
私は昔から統計データーを見るのが凄く好きです。
どうしてそんな結果になるのか、その裏を知りたくなるんです。
国がネット上に色々なデーターをアップしているので興味のある方は見てください。

現在働き方改革という事で、会社でも有給休暇を連続で5日取ると食事券を1万円くれる事になりました。
何て大盤振る舞いと思いましたが、有給休暇の取得率が悪いと会社に罰則規定があるようなんです。罰則規定よりも食事券が安いという会社の判断だと思います。
しっかり休んでリフレッシュして仕事の生産性を上げて欲しいという事なんでしょう。

2018年の日本の国内総生産(GDP)は世界3位です。

4位のドイツより少し金額が多い程度です。ちなみに1位はアメリカ、2位は中国。
その数字だけ見ると日本凄いと思いますが、日本の人口は1億2千万人。ドイツは8千2百万人なんです。
12人の会社と8人の会社で儲けている金額が一緒なら、日本人はドイツ人よりも貧乏ですよね。

実際に1人当たりの国内総生産(GDP)はドイツが世界18位。日本は26位です。

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ちなみにアメリカは9位、中国は72位です。

さかのぼれば1990年代の日本はベスト5の常連で、2000年にはルクセンブルクに次いで世界2位になった事もあるのです。
そこからつるべ落としのように順位を下げています。

日本は1ヶ月もバカンスのとれる21位のフランスよりも低いのです。

個人の働き方改革も必要ですが、社会の仕組みや会社の働き方が変わらないと無理かもしれません。
さらに若い人に「無業者」の割合が大きく増えていることも深刻な問題です。

本の中では

* 分断本能 「世界は分断されている」という思い込み
* ネガティブ本能 「世界がどんどん悪くなっている」という思い込み
* 直線本能 「世界の人口はひたすら増える」という思い込み
* 恐怖本能 「実は危険でないことを恐ろしい」と考えてしまう思い込み
* 過大視本能 「目の前の数字がいちばん重要」という思い込み
* パターン化本能 「ひとつの例にすべてがあてはまる」という思い込み
* 宿命本能 「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
* 単純化本能 「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
* 犯人捜し本能 「だれかを責めれば物事は解決する」という思い込み
* 焦り本能 「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

など10項目にわたって具体的な統計資料や逸話などを挙げて教えてくれます。
日韓対立、まさしく「だれかを責めれば物事は解決する」と両国民が思っているんでしょうね。
FACTFULUNESSとは「データや事実に基づいて(ファクトフルに)、世界を読み解く習慣」のことです。
世の中を正しく見るために身につけておくべき、習慣、スキルをつけたいですね。