骨の基礎知識
人間の骨の数は全部で206本だそうです。
頭骨・背骨・肋骨・骨盤の4ケ所は「軸骨格」その他は「付属骨格」と呼ばれ ています。
「軸骨格」は文字通り人間が2足歩行をする上で「軸」となる骨の事で、これ がしっかりしていないと運動も上達しません。
骨の重さは身体全体の15~20%で成人男性では約8キロ。
骨はコラーゲン繊維と呼ばれるタンパク質が基礎になって
そこにカルシウ ム・マグネシウム・リン・ナトリウムといったミネラルが付着しています。
ビルに例えれば、鉄筋がコラーゲンでセメントに当たるのがカルシウムやリンなどのミネラルです。
骨の組成
コラーゲン…23.5% カルシウム…25.0% リン…12.0% 窒素…5.0% 炭 酸水塩…4.5% その他…30.0%
(※マグネシウム・ナトリウム・カリウム・クエン酸など)
骨が白いのは炭酸カルシウムが含まれているからです。
骨の表面の「皮質」と呼ばれている所が、白い物質の炭酸カルシウムで覆わ れている為です。
骨は通常、骨膜・緻密質・海綿質から構成され、内部が蜂の巣状に空洞にな っています。
内部が蜂の巣状になっている構造は、軽量化でき、強度もアップすることが 金属の構造実験で解明されています。
骨の内部には血管が通っていて骨が折れると内部の血管も破裂し、患部に血腫(血の固まり)ができます。
この血腫に骨を作る細胞が集まり増殖し
毛細血管も再生して血腫が次第に硬い骨に置き換わっていって骨折が治るという自然治有力が人間には備わっているのです。
骨の役割を整理してみると大きく以下のようになります。
1.身体を支える
2.脳や内臓を保護する
3.赤血球・白血球を製造する
4.カルシウムの貯蔵庫 =(血液の凝固に必要不可欠なカルシウムを貯蔵)
血液のカルシウム濃度が低くなると骨から溶かされて血液に流れ出す。
5.血液の成分をつくり出す。
(全身の骨の中に 血液の成分をつくり出す「 骨髄」がある)
骨は身体が必要な時に、いつでもカルシウムが使えるよう常に骨の中にカルシウムをため込んでいるのです。
そのカルシウムの出入りを左右しているのが、 「骨芽細胞」と「破骨細胞」という細胞です。
骨芽細胞
食べ物から吸収され、血液中に入ったカルシウムを骨に取り込む入口。
骨芽 細胞が活発に働くことにより、血液から骨へのカルシウム吸収が促進されます。
破骨細胞
血液中のカルシウムが足りなくなった時に、骨からカルシウムが出ていく出 口。
破骨細胞が活発に働くことにより、骨のカルシウムが溶け出して、血液の中に流れます。
「骨芽細胞」と「破骨細胞」のバランスがとれている状態であれば
骨は常にカルシウムを出し入れしながら2年サイクルで生まれ変わっていきます。