最近、自分の周りで大きな変化が起こっていませんか?
収入が減ったり、身内の方が亡くなったり、病気になったり…………
人生いろんな事が次から次へとやってきます。
先づはこのリンクから同級生の皆さんのストレスを自己採点してみてください。
NHKのホームページに掲載されていた信憑性のあるものなので役立つと思います。
260点以上の人は、このトピックをしっかり読んで対策を講じて頂きたいたいと思います。ちなみに私は176点でした。
いまから数万年前。私たちの祖先がもっぱら狩猟で生きていた頃、周囲には、多くの天敵が潜んでいました。
どう猛な動物にいつ襲われるか分からない。
万一、出会ってしまったときはどうするか。
命がけで闘うか、もしくは必死で逃げるしかない。
このような追いつめられた場面で威力を発揮したのが、「ストレス反応」でした。
人間の体は危険に遭遇したとき、心拍数が増え、血圧が上がるようにできているそうです。
また、肝臓から糖が放出されて血糖値が上昇すれば、エネルギー源が全身に供給されます。
また血液が固まりやすくなり、怪我をした時の対策もされます。
闘う態勢、逃げる態勢の双方が、瞬時に準備されるのです。
このように、ストレス反応とは、私たちの祖先が「命をつなぐために進化させた大切な体の機能」だったのです。
ところが、この天敵相手に働いていた恐怖や不安を感じると反応する仕組みが、われわれの体の中にはいまなお残っていて
精神的な重圧を感じたときに働くようになってきました。
先ほどのチェック表でも、配偶者の死という1番高い点数のストレスから
収入の増加という喜ばしいものでもストレスがかかっているのです。
自分の周りで起こる何らかの「変化」がストレスに繋がっているのです。
ライオンなどの天敵のいない現代では、仕事の上司や、友人とのトラブルなどがストレスになっていきます。
数万年前は天敵がいなくなれば、ストレスは直ぐになくなりますが、
現代では起きてから寝るまで、次から次へと色んなストレスがやってきます。
特にインターネットが始まってスマホが出てきてからは、SNSやメールなどで1日中
心が休まる暇が無くなってきました。過去の自分の言動を後悔したり
それによって起こる未来の事を想像する事がまたストレスに繋がっていくのです。
一つ一つは小さくても大量のストレスで脳の神経にダメージが及んでいきます。
心をむしばむストレス、その正体として浮かび上がってきたのがストレスホルモンの「コルチゾール」です。
正常な分泌量では身体に良い影響を与えるコルチゾールですが
長く続くストレスで多量に分泌されると、脳の海馬で、神経細胞の突起を減少させることが分かってきました。
海馬は、記憶を司り感情に関わる部位。
損傷すると、認知症やうつ病につながる可能性が見えてきたのです。
ストレスは死のリスクにも直結します。癌、心筋梗塞や脳梗塞などの突然死もストレスが大きな原因です。
こうした心の病が原因で発症する病気を防ぐため、注目されるのが“最新のストレス対策”です。
アメリカ心理学会は5つの対策を勧めています。
1)ストレスの原因を避ける
2)運動
3)笑う
4)サポートを得る
5)コーピング・マインドフルネス
特にIT最先端国で競争社会のアメリカはストレス大国でもあります。
その為に最新の対策の研究も進んでいます。
5番目のコーピングとマインドフルネスです。
認知行動療法をストレス対策に応用した「コーピング」
そして、以前にトピックでも紹介した瞑想をベースに生まれたプログラム「マインドフルネス」です。
マインドフルネスは以前のトピックを見てください。
「コーピング」の元であるcopeには、対処するという意味の他にも『うまく処理する』や『(何とか)うまくやっていく』
といった意味があります。
つまり、コーピングにはストレスを単純に打ち消すだけではなく
完全に無くすことが難しいストレスに対して共存していく『ストレス対処行動』という考え方も込められています。
アメリカのIT企業にでも沢山導入されています。
代表的なコーピングの手法です。
(1)ストレスに対してどんな気晴らしや対策を行えば効果的かリストアップします
「できるだけ多くあげる」ことが大切です。100個を目標に頑張りましょう。
写真は40代男性の一例です。
私の場合は、音楽を聴く、猫の腹を撫でる、庭の植物に水をやる、コーヒーを飲む、散歩する、テニスをする、etc です。
(2)実際にストレスがかかった時、それがどういうストレスなのかモニターします
弱いストレスか強いストレスか。そして、自分の体にはどのような反応として現れたか
例えば心臓がドキドキする体の反応か、気分が沈む心の反応か、客観的に観察します。
(3)そのストレスに見合った気晴らしや対策を行います
体に反応が現れることが多い「頑張るストレス」の時には、音楽を聴いてリラックスするなど
気分をしずめるものが効果的と考えられています。
テニスやサッカー、陸上の選手がイヤホンで音楽を聴いているのをよく見かけませんか。
逆に、心に反応が現れることが多い「我慢するストレス」の時には、カラオケで盛り上がるなど
気分を上げるものが効果的と考えられています。
(4)その結果、ストレスが減ったかどうかを自分で判断
まだストレスを感じていたら、さらに対策を続けたり、別の対策に切り替えたりします。
このように、自らのストレスの観察、そして対策を、意識的、徹底的に繰り返すことが大切です。
5つのストレス対策で、体の変調は改善されるはずです。
最近の科学が「病は気から」を証明する時代に入ってきましたね。